コツブログ -2歳とパリ編-

いろいろなコツを書くブログ。まずは、2歳児と海外旅行へ行ってみます。

【パリ調】18世紀のパリは臭かった!

本日は、パリの街並みについて。
あまりちゃんと調べられていませんが、何冊かの本を読んでいると、現在のパリを形作った転換点は2つあるように思いました。
一つ目は、オスマンのパリ改造。
二つ目は、通称、マルロー法の施行。
上水道も整備されず、衛生的に最悪な環境をなんとかしようと思ったのが、オスマンのパリ改造。
そして戦後、近代化をなんとか止めようと試行錯誤したのが、マルローの考案した歴史的街区を保全する制度。

そんな2つの取り組みを中心に、パリの街並みについて調べたり思ったりしたことを書いてみたいと思います。

※諸説ありますので、詳しくはいろいろな論文で調べることをオススメします。このブログには、調べていて面白いなーと思ったことだけ、書いてみます。

 

18世紀のフランスは、人も都市も臭かった

18世紀の中頃まで、フランスには入浴の習慣がなかったそうです。
体を水で洗うこと自体が、宗教面でも医学面でも忌むべきこととされ、人は生まれてから一度も体を洗うことなく一生を終えるののが普通だったとか!
綺麗好きの日本人が当時のパリに旅行に行ったりしたら、観光どころじゃなかったでしょうね。

そんな臭い人だらけのフランスは、やっぱり都市も臭かったそうです。
当時、上下水道が整備されていなかったパリでは、毎日壺に溜まった排泄物を夜になってから窓から投げ捨てる(!)のが習慣になっていたとか。
路地の中央には下水溝が設けられていたものの、みんながみんな排泄物やら生ゴミやらを窓から捨て放題だったので、すぐに詰まって雨でも降れば道路の真ん中は洪水のような状態になったそうです。

そんな地獄絵図の18世紀が中盤以降、今度は変な科学知識が普及して、腐臭や悪臭のなかに身を浸していることは死を体内に導きいれるのに等しい、という考えがブルジョワ階級に蔓延し、臭いは「瘴気」として忌み嫌われるようになってきました。
そこで、建物の密集地を取り壊して、風通しをよくして「瘴気」を一掃しよう!というのが、セーヌ県知事オスマンに課せられた命題となりました。
※諸説あり。

 

オスマンのパリ改造。具体的には何をしたの?

ナポレオン三世の率いる第二帝政期と呼ばれる時代に、オスマンがセーヌ県知事の地位にあったのは、1853年〜1870年。
その17年間で「街を清潔に!」という信念のもと、約90kmもの新街路を建設し、総面積1800haの都市公園を整備したそうです。
90kmに及ぶ道路も、ブールヴァールと呼ばれる並木を植えた大通りであることが多く、放射状に主要な場所や地区を結び、現在のパリの交通のネットワークが作られたとのこと。
その一連の改造を「オスマンのパリ改造」と言うそうです。
狭く入り組んだ路地とスラム化していた狭小住宅を取り壊し、風の通る街路を建設して犯罪の温床を一掃する役割もあったようです。
その整備のために、パリにあった約31,000の住宅のうち、約20,000棟が取り壊しの対象となり、その代わりに約34,000棟の家屋が建設されたとか。
ひとりの行政官の意志で、そんな大胆な「外科手術」が行われ、今日のパリの姿が整備されたなんて。
今の日本では考えられない大工事が行われたんだな、とびっくりしました。

※数字は間違いがあるかも。

 

フランスの偉い人は、都市で権威を示すのが好き?

17世紀のアンリ四世は、統一された様式の建物で取り囲まれた、幾何学的な平面を持つヴォージュ広場を作りました。
19世紀のナポレオン三世は、上で書いたオスマンのパリ改造を構想しました。
最近では、ポンピドゥ大統領が賛否両論を呼んだポンピドゥ・センターを建てました。
その後のジスカール・デスタン大統領は、ポンピドゥに反発し、古い駅舎をコンバージョンしたオルセー美術館を作りました。
ミッテラン大統領は「グラン・プロジェ」の名の下、新凱旋門ルーブルのピラミッド、国立図書館などなど、目新しい建物を建てました。

フランスでは、国王や大統領が率先して都市や建物に関わり、強い指導力で奇抜な計画を実現することが多いような気がします。
歴史的な街並みを公益として保存しよう、という強い意志がありながら、時の権力者がおちゃめ?なことを試してしまう。
そのバランスが面白いなと思いました。

日本でも、お城を作ったりしているので、偉い人は後世に残るものを作りたがるのかしら。

 

なんだかまとまらない内容になってしまいましたが、初めて知って面白いなーと思ったことを中心に書いてみました。
次回の【パリ調】では、なぜ美しいパリの街並みが今でも保たれているのか、に焦点を当てたいと思います。

 

 

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ありがとうございました。